ガンパレードマーチ・外伝
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「良く突き止めたな。色々大変だったはずだが。」
 フランソワーズは、金色の髪をかきあげて、低い男の声に顔を歪めた。
少女の姿で、その声は、それだけでずいぶん気持ちが悪かった。
少女は窓で切り取られた茜色の空を見て、フランソワーズに背を向ける。

「そこまでして、何が知りたいのだ?」
「真実よ。」

「どんな真実だ。」
「全部よ。何もかも。私は…のことが知りたいの。」
「…そのために、息子に実験を施すのか。」
「あんなのは私の子供じゃない。工場から送られてきた肉の塊よ。」

奇妙に手が大きい少女は、校庭の隅で話し込む善行と原を見た後、自分の胸にかけられた青い宝石を見た。
 幾重にもくるくると回りつづける小さな青い光が、いくつも折り重なって出来たような、複雑な光をあげる宝石。

「…それでは駄目だな。それではだめだ。」


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