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格闘技コラム なぜか9月はキックが多い!

キックも夏枯れ(?)の8月
それがなぜなのか説明のつかない事象がこの世にはたくさんある。それは格闘技といえども例外ではない。現在日本には大小を合わせて約9つ(注1)のキック ボクシング団体がある。それだけ数が揃っていながら、なぜだか毎年8月にはほとんど興行がない。まあ、稀に8月に興行をやる団体もあるが、そんなところは コアなファンから「え〜、8月に試合すんのお?」っと冷たい視線を受けてしまう。

なぜ8月に試合をほとんどやらないのか? それは誰にもわからないが、その欲求不満が吐き出されるように9月には怒濤の興行ラッシュが襲いかかってくる。 東京だけで7試合の興行が決定されている。実に週2回のペースだ。仕事とはいってもさすがにちょっとイヤになってくるのだが、どうしても見逃せないカード が2つある。

日本最強のキックボクサー登場!?
顔は怖いが実力者の小林聡
ニックネームは“野良犬”
まずは9月7日に行われるWKA世界王者・小林聡のラジャダムナン王者への挑戦だ。魔裟斗や武田に比べ知名度は今一つかもしれないが、秘かに日本最強の キックボクサーと言われることもあるほどだ。前回の試合ではルンピニーの現役ランカーと対戦し、絶対勝利不可能という冷たすぎる世間の下馬評をKO勝利で 覆し「日本に小林あり!」をファンに強く印象づけた。今回の試合はベルトを賭けないノンタイトルマッチではあるが、間違いなく2001年最高の試合の1つ となるはずだ。

超合筋・武田、タイトル防衛なるか?
超合筋・武田幸三は
伝説のタイトルを守れるか?
もう一つは16日にディファ有明で行われるラジャダムナンのタイトルマッチだ。登場するのは、ちょっと前に紹介した現ラジャダムナンのウェルター級王者・ 武田幸三。この試合は武田のラジャダムナンタイトル防衛戦となるのだが、もし武田がこの防衛戦に勝利することになれば歴史に残る偉業となる。これまで何度 かタイのベルトを獲ることが如何に難しくとんでもないことかを書いてきたけど、そのやっと獲ったベルトを外国人選手が維持することは獲ること以上に厳しい のだ。なにせこれまでにタイのベルトを取ったことがある外国人選手(日本人を含む)は何人かいたが、防衛に成功した選手は未だに誰もいない。歴史的快挙の 生き証人になるためにぜひ会場に行ってみよう。

さっきはイヤになってくるなんて書いてしっまったけど、この2大試合の他にも見たい試合があの日にもこの日にも満載なので、結局全部行っちゃうんだよね。 この試合をどうして8月と9月にばらして開催できないのか…歴史的慣習だからしょうがないけど、できれば団体同士気づかって興行が固まらないようにしてほ しいものだ。まあ、そんなことができるならとっくにキック界は統一されているんだけどね。

【用語解説】
注1 約9つのキックボクシング団体
なんで9なのに約なのか? それは開店休業中の団体がいくつもあって存在自体が結構怪しかったりするからだ。

【放送予定】
バトルステーション
新日本キックボクシング協会
「ラジャダムナン認定ウェルター級タイトルマッチ」
(2001年9月16日ディファ有明、武田幸三出場試合)
09/27(木) 後7:00>>後9:00 FIGHTING TV SAMURAI!
※再放送は9月28日(金)後2:00〜 ほか
※FIGHTING TV SAMURAI!はSKY PerfecTV!の301ch(有料2,500円/月)またはCATVでご覧になれます。CATVでのチャンネル番号についてはご加入CATV局にお問い合わせください。

[写真提供:月刊フルコンタクトKARATE]

▼著者紹介 林田哲臣/はやしだ のりお
超マニア雑誌「フルコンタクトKARATE」の編集兼ライター。早すぎるネタと遅すぎるネタを得意とし、毒味係と残飯整理係を受け持つ。
 
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